転生した主人公が魔力の精霊王、魔王となって迷宮を運営しながら人類に逆襲を仕掛ける話。更新速度が遅いので、待てない人には辛いかもしれません。
かなり人類が好き勝手した結果の世界を、描いた作品。竜脈を管理する竜を狩ったり、魔力を管理する精霊王を魔力核だけ奪って閉じ込めたり、悪魔を封印したりと好き勝手にやっている世界です。
そんな中に新しい魔王として放り込まれた主人公。訳も分からずに人類と敵対していきます。
まあ、総じて人類側がクズなんですけどね。かなりひどいと思います。なかなかここまでの世界観の作品は知りませんね。
文明が発達しすぎた弊害の世界とでも言えばいいでしょうか。中々に混沌としています。
そして、魔王といっても身体能力にチートがあるわけでもなく、普通に人類に負けます。その位魔王とは魔力の精霊王とは強い存在ではないようです。
戦闘力はほぼほぼ皆無。頼りになるのは唯一生み出せる謎の魔物のみ。まあその唯一生み出せる魔物が割とチート級の働きをするんですけど。
学習能力に特化した気体状の魔物だと読み取ったんですが、単体にして全とする魔物らしく、やられたら他の個体がそれを学習していきどんどんと強くなっていくという感じですね。
人工知能の育成に近いんですかね。そんな感じがします。まあよくある極振りのキャラクターですよ。
それで、迷宮を作って人類を殲滅したり、唆して自滅をさせたりと色々とやっていきます。
タイトルに将棋を多用している辺り、将棋が好きな人なのかなあと思ったり。多分詰将棋なんかが上手い人が考えているんだと思いますよ。
物語としては、いかに世界を正常な方向に向かわせるかが主題となっているように感じました。今が狂っている、そう言う評価だと思います。
過ぎたる技術は身を亡ぼすの典型的な感じなんだと思います。現実でいうところの核技術、それが本当に手を出していい技術なのか、人間側では理解できていないが、魔王側から見ると、世界が滅びに向かっているとわかるわけですね。
だからこそ、ある程度人類を間引きしたい。しかし、その間引きする役割をもつ悪魔も捉えられてしまっている。世界側としては殆ど詰みの状態からのスタートです。
読んでいて感じたのは、頭のいい人が書いているんだなあと素直に思います。一手一手布石を打ちつつ、最後には勝って行く、そんな物語なので。
それに最近の流行りなのか、読み手の好みなのか知りませんが、人類側が勝つことが多いのと、魔王でも人類と仲良くしようとする作品が多いと思う中で、この作品は、主人公が仲良くはしたいんだけど、無理なんだよねとしているところが、他の作品と違う所かなあと思って読んでました。
しっかりと魔王をしているのがこの作品のいいところだと、私は思います。
完結まで時間がかかりそうですが、途中まででも読んで見て欲しいかなと思います。作者は面白いと感じました。
最近のは甘々の設定が多くて割と苦手なんですよね。恋愛系は恋愛系でやって貰って、ハイファンタジーでやらんでもいいんじゃないの?と思ったりもしております。あくまでも個人の感想なんですけどね。
個人的にはハーレムも苦手です。主人公に惚れやすすぎじゃない?と思ってしまうたちなので。チョロイン多めの作品は避けることが多いですかね。
かといって、自分で書くとディストピア感が出ないんだよなあ。それがなかなかに難しい所。厳しめの設定にするんですけど、そんなにダークにならんのだよなあ。
この作品はいい感じにダークな要素があるのと、戦略を組み立てて戦うのとをいい感じに混ぜ混ぜ出来ているので、更新が遅いのがちょっとなところがあるんですよね。もっとどんどんと更新して欲しい。
コミカライズもされているので、もしよければコミックの方で読んでもらうこともできると思います。作者は文章の方が好きなので、文章で読みます。コミックは読んでません。
色々と散文になりましたが、ともかく。最近の甘々に飽きた人には是非とも読んでもらいたいですね。ダーク過ぎてもないし、丁度いい塩梅の作品だと思います。
作者もこんな作風で書いてみたいんだけどなあ。設定でダークな面を出し過ぎても初見さんバイバイとなってしまうので、難しい所ですよね。
そんな訳で今回はここまで。読んでくれた方、ありがとうございます。これからも読んで面白かった。自分には合わなかったものを紹介していきます。
メジャーなものは少な目で行きたいところなんですが、どのくらいがマイナーと言えるんでしょうか。これも割とメジャーな部類に入るのかな?
ともかく色んな作品について書いていきます。おすすめがあれば、コメント等で教えてくれると嬉しいです。教えて貰ったものはゆっくりと読んで記事にさせて貰いたいと思いますので。思った感想と違うかったと怒らないでもらえると。あくまでも個人の感想なので。
後、お布施をくれた方、ありがとうございます。基本的には作者の飯代になるか、通院の費用になりますので、ご了承ください。それではまた。