久しぶりに有名どころを読みたいなと思って色々と探していたのがこの作品。
魔導書に転生?した主人公とその魔導書の使い手の女の子との出会い、女の子レネの目標に向かって知恵を絞りながら向かっていくストーリーです。
まず読んでて思うのは、非常に感情の動きを理解した人が書いてるんだろうなあと思いながら読んでました。そして、頭のいい人が書いてるなあと感心してしまいました。
誰がどういう言葉をかければ、思ったように動くのか。思考を誘導できるのか。そう言った場面が多用されています。
自分の思考もそっちへ行って欲しいという明確な道しるべがあるので非常に読みやすく、頭にすっと入ってきます。
それでいて、ダークな世界観でなく、コミカルに描かれているため、クスリとさせてくれる良作だと思います。
かなり前に完結されている作品の為、最後まできっちりと読めるのがうれしい所で、完結している作品であるための安心感がありました。
登場人物も個性の強い者たちをかき分けている技量も素晴らしいの一言で、誰が何を言いたいかがしっかりと伝わってくるのがいいと感じました。
読んでて自分じゃ描けないよなあと思う言い回しや、語句、言葉の並びに感動しながら完結まで読んでしまいました。
読み終わった後の納得感や充実感が自分の作品と比べると重いなあと思ってしまいました。私の作品は一応完結してますが、納得のいくような完結ではないため、その点を比べてしまうと、流石だな、もっと精進しないとなと思わせてくれる作品でした。
自分の作品に使いたい部分は沢山あれど、その技量がないのがもどかしい所でもありましたが。
単純な知識量ですら負けていると思われるので、土台無理な感じですが、いい所は取り入れたいと思いました。
特にキャラの個性。灰汁の強いキャラクターとはこういう感じだというお手本のような主人公なので、読んでて平坦でもなければ、奥行きが深く、感情移入しやすい親しみもある。そんな主人公を私も描いてみたいです。
まとめとしては、
・目標が宙に浮いていない点。
・テンプレを感じさせない点。
・感情移入しやすい点。
がずば抜けていると感じました。
久々の良作を堪能し、とても充実した気持ちになりました。しかし、癖のある主人公というのを書いてみたい反面、中途半端には書けない難しさがありそうだと痛感したところでもあります。
小説の感想を書いたことが、小学校の読書感想文くらいしかないため、書き方も何もなっていないと思いますが、一先ず、とても面白かった、世界観を堪能させてもらいましたとだけ。
私の感想では面白さが1ミリも伝わらないと思うので、是非に読んでいただけると幸いです。人の作品なんですがね。
いろんなことを書いていきたいですが、一先ずは短めなものから始めたいと思います。散文的になりましたが、これにて。次回また、お願いします。